皆さんはbacknumberの「水平線」という曲をご存じだろうか。
僕はamazon prime musicで数カ月前に知ったのだが,曲を聞いて好きになり,
歌詞を見て大好きになった。
元々は2020年のインターハイ中止ということがきっかけで製作された曲とのことだが,
ものすごく色々な場面での共感を得られるのではないかと思う。
僕は社会人としてこの曲を聞いて,世の中,社会のやりきれなさをリアルに表現しているところがすごく良いと思った。
変に明るく「頑張ろう」というわけでもなく,変に「世の中しんどい,終わりだ」というわけでもなく。
「あなたの希望が崩れ落ちて」というフレーズが暗すぎるという意見を聞いたこともあるが,誰もがhappyというアホ丸出しのハッピーソングよりもずっと世の中を表していると思う。
無常な状況があっても「いつしか海に流れ着いて光ってあなたはそれを見るでしょう」という,回りまわってちゃんとその人のところへ回帰する部分もものすごく好感を持てる。
特に僕が気に入っている部分は次のフレーズである。
「人が痛みを感じたときには自分のことのように思えるように」
「正しさを別の正しさで失くす悲しみにも出会うけれど」
「耐える理由を探しながらいくつも答えを抱えながら悩んであなたは自分を知るでしょう」
社会人になって感じたこと,それは「自分を守るのは自分であること」
会社という利益を求め続ける無機質な組織の中でどれだけ濃いコミュニティが作れているだろうか。自分が困っているときにどれだけ自分事として向き合ってくれる人がいるだろうか。
はっきり言って僕の周りにはそんな聖人はいない。
みんな自分が生きるのに必死になっている。あなたはあなた,私は私。
人間社会および会社を生きるうえでは必要な割り切りだと思う。
所詮会社なんて,生き抜くツールでしかないのだから。
でも,そんな関係だけでは寂しいというのが僕の感想である。
困っている人がいたら無条件に自分事のように悩んであげられる人になりたいものだ。
一方で,自分の仕事が終わらなかったら元も子もない。
困っている人を助けるのは一種の正しさである一方で,
自分の役割を果たせなくなるから見放すというのも一種の正しさ。
先輩方は葛藤しながら働いるのだろうか。
それとも大炎上草生えるという冷たい奴らなのだろうか。
自分は常に葛藤しながらそれでも困っている人がいたら助けたい。
自分のことは自分で守って,尚且つ他の人のことも親身に向き合いたい。
世の中の非情さを感じながらも自分の中で大切したいという気持ちを意識させられる一曲である。