今回だけは、自分の気持ちを整理するためにどうしても書かなければいけない。
四年間付き合った彼女と別れた。
理由は込み入った話なので言えないが、とにかく別れた。
当時彼女とはバイト先が同じで、私からアタックした。付き合ってからはよく買い物にいったり珈琲を一緒に飲みに行った。
あまりお互いに干渉することはなく、彼女は彼女、私は私でコミュニティを確立していた。
別れた理由とは別に、当時から付き合ってるなかでいくつか不安な点はあった。私と彼女は共通点が少なかったのだ。音楽や食事、趣味など色々な点で異なっていた。私は彼女をもっと知りたかったが、彼女は私のことを知りたいとは思ってないように感じていた。彼女から好きと言われることも少なかった。私が言ったら言い返すという感じである。
お互いの距離感が異なっているのだろう。20年以上のバックグラウンドで築かれた価値観が異なるのは当然である。そう割りきっていた。
…今日、彼女と話してやっと本当の気持ちを聞けたような気がした。もともと彼女はあまり気持ちを表現するタイプではなかったが、しっかり話してくれた。
話の中で「正直俺のことそんなに好きじゃなかっただろ?」
数年間不安を感じていたことを彼女に伝えると、彼女が当時のことを話し出した。
付き合う以前、彼女は訳あって元気がなかった。どの程度元気がないかと言われたら、どんどん痩せて見た目もだいぶホッソリしてしまうほどには元気がなかった。私と付き合ってから少しずつ体調も回復してきて、
「××と付き合ってだいぶ取り戻せて今でもずっと感謝しているよ」
「仕事で辛いことがあっても立ち直れるのは××がいるからだよ。」とも言ってくれた。
この言葉を聞いて、涙が止まらなかった。
彼女は当時も今もちゃんと私のことを見てくれていた。私が彼女を想うのと同じくらい彼女も内に秘めた想いを持ってくれていた。
別れるときはもっと辛くて荒れるものだと思っていた。お互いをとことん傷つけあって、絶縁するものだと思っていた。でも彼女は私を攻めるようなことはせず、むしろ今までのことを感謝してくれた。
彼女の本当の気持ちが聞けて良かったと思っている。今まであまり言葉や態度には出してくれなかったが本当に私のことを想っていてくれたのだろう。
価値観が違ってもこんなに相手のことを大切にできたのは彼女のお陰だと思う。
お互い異なる道を歩んでいくとは思うが、今度は友達として、陰ながら彼女のこと支えられたら嬉しく思う。