平日のことである。
横断歩道で車と歩行者の合戦が繰り広げられることがある。
その合戦はだいたい会社に行くときに勃発する。
僕は会社に行くために,電車とバスを使っている。
そして,バス停から会社まで10分程度歩いているのだが,
横断歩道はバス停から会社までの途中にある。
下の図を見てほしい。
片側2車線の道路を濃い灰色の車が横断歩道を右折しようとしており,歩行者である僕が横断歩道を渡ろうとしている状況である。
さて,A~Dまで4つの絵が描かれている。
A~Dのどの位置に歩行者がいる場合に,車は右折待ちをするべきだろうか。
個人的にはA, Bあたりで右折待ちをするのは自然に思える。
だが,実際に右折待ちされるのはA, B, C, D全部である。
Dで右折待ちをされた場合,右折待ちの車が次々と待機し始めるために、歩行者は走らなければいけない気がしてくる。
そのため,僕は当然「先にどうぞ」と運転手に合図を送る。
ここで運転手が車を走らせれば合戦は終了しない。
しかしその時である,運転手が
「いえいえ,お先にどうぞ」という合図をさらに送ってきた場合に駆け引きが始まる。
1. 下を向いて運転手に目を合わせずにのんびり歩く。
これにはなかなか強い精神力が必要である。
2. 少し早歩きをして運転手に気を使ってるアピールをする。
会社に行く前に疲弊するというデメリットがある。
悩んだ結果、仕方なく早歩きしている。
なんとも言えない敗北感である。
都会で横断歩道の戦いが起きるとしたら,一早く右折したい車 VS 一早く渡りたい歩行者の戦いになるだろう。ここでは違うのだ。
両者会社に行きたくないという気持ちが強いのである。
だが、そんなに時間が変わるものなのだろうか。
例えば,200mに1回横断歩道があるとして、3回に1回は歩行者を待つために30秒止まるとする。会社までの道を20kmとする。
100回横断歩道を通過し、33回待つ。
累積待ち時間の結果は15分程度。
15分程度会社に行くのを遅くするためにわざわざ右折待ちしていると考えると,必死さに感銘を受ける。
そうであれば、僕がやるべきは彼らを渡らせないであげることではないだろうか。
今度から横断歩道をゆっくりと歩きながら運転手にドヤ顔をしてあげよう。
まぁ,僕が運転してるときに歩行者にそんなことをされたら絶対舌打ちするが。