自分はある会社で研究職についている。
会社の研究で一番面倒なのが,製品につながる(売上につながる)ものを作らなければいけないことである。
製品につながらない/売れなさそうな研究は打ち切り。
売上が重要なのは当然だが無情なものである。
そんな状況で研究テーマを探索する場合,現在会社で扱っている製品の延長になりがちとなる。そんなわけで先日,他部署の部長と話す機会があった。
まずは我々の部門でどんな研究をしていたかの概要として,先輩がガッツリ研究内容とこれまでの製品を他部署の部長に説明した。
へ~,こんな研究してたんだ~
新人の自分の率直な感想である。
部門の研究内容にも驚いたが他部署の部長の理解力には脱帽した。
一通り説明を聞いた部長さんが言ったのは,うちが説明したアプリケーションに関する情報ではなかった。
「要するに,この部門は材料**を扱うのが得意で,材料**の持つ〇〇な特徴で××という利益が得られるのね」
自分は先輩の話を聞いたときに,スライドに出ているアプリケーションにばかりとらわれてしまっていたが,部長さんはもっと広い視野で研究を見ていたのだ…
つくづく自分は研究には向いていないと実感しながらも,この見方に気が付けたのは非常に大きな気づきであった。
恐らく今後展示会等に行く機会が増えると思うが,展示で出ている製品にとらわれずに製品から特徴を抽出できる能力は身に着けておくべきかもしれん。
苦手だ…